top of page

21.11.20


先日、配筋検査と外装関係のもの決め打合せのために現場にいきました。

施工会社さんにご尽力を頂き、屋根や外壁、サッシ等の各部材の材料等を色々と準備をしていただきました。あらかじめサンプルやモデルで検討して補助線引きはするものの、現地の光環境でみると色々と気付きはあるものだなと思います。今までを一度忘れて、お客様とあれこれ話しながら眺めて決めるのは大切なことだなと思います。そして何よりその機会をくださったお客様に感謝です。それにしても晴れた日の東北の地の空気は澄んでいますね。深呼吸したくなります。


僕が当時勤めていた渡辺事務所の1階は打合せスペース兼サンプル置き場になっていました。当時30年目を目前に迎えていた事務所にはこれまでの欠片が散らばっており、当初はその欠片探しをするような日々でした。今はもう建物が残っていないので、あれから随分と時間が経った現在、再び訪れることができないのは残念ですが、世界各地から集められた大小様々なものを眺めながら来客の度にお茶を出したり、掃除や片付けをしたりしながら過ごした時間は今となっては思い出です。実際、外構で利用する数個の大谷石を自身で運んだ時は余りの重さに石工の方のありがたさを身に染みてしばらく踏み石を踏むのに躊躇した記憶があります。

本当に重かった。そういうことはあんまり忘れないんだなと思います。


この軽やかな風の吹く時代に、少し旧き価値感なところもあるかもしれませんが、設計に限らず様々な物事には秩序や重心があることを自身に教えてくれた環境に感謝しています。


今回、住宅を設計させていただけることに際して勤め始めた当時のことを思い出したり、昔の雑誌や資料をみることが増えました。実際、同期などおらず、経験ある先輩方しかいない環境でしたが、退所後に設計の現場から離れた方も多く、前体制の最後の所員になってしまった僕の役目でもありそうなので、振り返りを今回のお仕事に合わせてしておこうと思います。もちろん適度に適当に。


また書きます。

Comments


bottom of page